12月、きらびやかなイルミネーションで街が彩られる中、クリスマスの定番といわれるのが、バレエ「くるみ割り人形」です。その上演頻度は、日本での第九の演奏会とよく似ています。
バレエを見たことがない人でも、チャイコフスキーのあの音楽なら、聴いたことがあるはず。
「バレエは女性と子どもだけのもの」と思っている男性にも観て欲しい名作です。
■ くるみ割り人形=クリスマスの関係

そんな民芸品がタイトルになったバレエ「くるみ割り人形」。
欧米ではクリスマスの風物詩でもあり、親が子どもを連れて観に行くのが習慣です。
オーケストラが生演奏する美しい調べに乗せて繰り広げられるバレエ、本格的な舞台装置や小道具に華やかな衣裳、細かいお芝居など、子どもだけでなく大人も楽しめるので大人気の演目なのです。
では、なぜ「くるみ割り人形」はクリスマスに上演されるのでしょうか。
答えは、この物語がクリスマスのおはなしだから。
■ チャイコフスキー3大バレエの一つ「くるみ割り人形」とは
原作は、ドイツの作家ホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」という童話で、2幕3場の構成。
<第1幕>
クリスマス・イブ、賑やかな踊りが披露されているパーティで、少女クララは人形使いからくるみ割り人形をプレゼントされます。12時の鐘が鳴ると、なぜかクララは人形と同じ小さなサイズになってしまい、そこへねずみの大群が押し寄せてきたから、さあ大変!
くるみ割り人形はおもちゃの兵隊を指揮してねずみたちと戦うことに。クララの活躍で勝利を収めると、なんとくるみ割り人形は王子様に変身! 雪が舞う中、クララをお菓子の国へ連れて行くのです。
<第2幕>
金平糖の精に迎えられ、ふたりを歓迎する踊りが繰り広げられます。スペインの踊り、アラビアの踊り、中国の踊り、ロシアの踊り、花のワルツ。王子様と金平糖の精(もしくはクララ)のグラン・パ・ド・ドゥ(ふたりの踊り)など、楽しい時間は過ぎていき、夢見心地のクララ。気づくとそれはみな、夢だったのでした......。
ストーリーは単純な夢物語ですが、バレエの振り付けやテクニックなど見どころが多く、テンポよく進むので観る者を飽きさせません。
2幕では、個性的な踊りが次々に登場し、可憐な衣装と輝くスポットライトに美しいバレリーナ......うっとりするような夢の世界へ誘ってくれます。
■ どの公演を見ようか迷っちゃう!
2018年のくるみ割り人形の上演予定
・12/6~9 K-BALLET COMPANY
・12/8~9 スターダンサーズ・バレエ団
・12/9 NBAバレエ団
・12/15~16 バレエ シャンブルウエスト
・12/15~16 牧阿佐美バレヱ団
・12/16~24 新国立劇場バレエ団
・12/22~23 貞松・浜田バレエ団
今年も色んなバレエ団がくるみ割り人形を上演します。
12月にちょっとおめかしして観に行くととっても気分が上がりますよ♪
ぜひ皆さんも体感してみて下さいね!!